Biography

星のかけらの輝きを再び宇宙に解き放つ

2022年8月、榊原伸予はニューヨークでの個展を成功させる。ギャラリーがひしめくチェルシー地区。
目の肥えたニューヨーカーから『Nobuyoのアートには光と空気がある』と好評を博した。

伸予が生まれ育ったのは、どこまでも花畑が続く自然豊かな地。
満天の星空や蝶が乱舞する原風景が彼女の色彩豊かで華麗な画風の源となっている。

日本画との出会いは必然であった。
宝石や鉱石を砕いて作った岩絵の具。それはまさに子どもの頃心奪われていた星のかけらだ。
鉱石、楮紙、水、膠。
天然素材を用いて描く日本画は、宇宙と繋がっている事を感じさせる。

近年の伸予は『Blooming of a New World』をテーマとして作品発表している。
宇宙に咲く花。その花の種子が飛び散り、そこからまた新しい宇宙が始まる。花は新しい生命を生み出す象徴なのだ。
パンデミックに見舞われた日々を経験し、新しい世界が幸せに満ちたものでありますように、と願いを込めて制作している。

名古屋造形芸術短期大学 日本画コース卒業。同短大日本画専攻課程修了。
その後30年以上にわたり日本画を描き続けている。

数々の個展や美術展にて作品を発表。ニューヨークにもコレクターを持つ。
美術団体等迦会会員として公募展の審査員を務める。
また、古民家再生プロジェクトにもアーティストとして参加。

伸予は伝統と革新を融合させ、唯一無二のアートを体現している。